人形町サロン
人形町サロンとは? 花岡信昭の政治を視る目 今月の識者 研究ノート 原稿募集
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 このたび人形町サロンは諸般の事情で休刊することと相成りました。読者の皆様には開設当初から今日まで多大なるご支援を賜り、誠にありがとうございました。この場をお借りして心より御礼申し上げます。

 そもそも人形町サロンの構想は平成17年の暮、私と席亭である黒岩智行氏が場末の居酒屋で安酒を呑んでいるときに思い浮かんだものです。そう、我々は呑んだ勢いのまま走り出したのです。

 そして、わが人形町サロンは黒岩氏及び顧問・花岡信昭氏(産経新聞客員編集委員)の協力の下、日頃スポットライトが当たりにくい若手研究者等が研究成果を発表する場として平成18年の春に開設いたしました。

 席亭の黒岩氏は金は出しても容喙はしないという、まさに席亭の鑑でした。花岡氏には「政治を視る目」というコラムを担当いただき、これによりサイトに箔をつけることができました。お二方のこれまでのご尽力を想うとき、感謝の言葉も見つかりません。

 振り返れば、この世にも珍しいサイトを人形町サロンと命名したのは花岡氏でした。二人して人形町の交差点から水天宮方面へと歩いているときに、花岡氏が「人形町サロンと名付けよう」とおっしゃったのです。まるで昨日のことのように覚えています。

 サイトの名前は決まりました。サイトでやるべきことも決まっています。しかし、実際に開設準備に取り掛かると果たして執筆者が集まるのか、どうやって集めよう等々、運営に関し思い悩む日々が続きました。
 
 とりあえず私はあちこちの会合に顔を出し、人形町サロンの宣伝をして歩きました。その甲斐あってか、創刊号では3篇の論文を「研究ノート」に掲載、次第に投稿数も増え、現在までに60篇近くの論文やレポートを掲載することができました。中には12万字を超える大論文もありました。

 次第に若手研究者だけではなく地方議員も投稿するようになり、また、いじめや和食に関するエッセイ、痴漢冤罪の体験レポートなど、政治とは離れたジャンルも扱うようになりました。海外から投稿なさった方もいらっしゃいました。
 
 また、名物コーナーである「今月の識者」では、毎月わが国を代表する識者のコラムを掲載してきました。サイト開設一周年のときには平沼赳夫代議士をはじめ、錚々たる方々から祝辞を頂戴いたしました。どれもこれも思い出深いことばかりです。
 
 ところで、私はこの仕事を請け負うまでに、一度たりとも編集という仕事に従事したことはありませんでした。また、サロン開設後も誰かに指導を受けたという事実もありません。いわば私はズブの素人です。そして、いまでも素人のままです。
 
 斯様な素人が運営をしてきた人形町サロンですが、当サロンに掲載した論文が認められ、有名出版社から単著執筆の依頼がきたという学徒や、TVから出演依頼がきたという地方議員、職場での昇進におけるPRポイントになったとおっしゃる方もいらっしゃいました。当サロンで活躍なさった方が世に周知され公のために益々励む、編集長としてこれほど嬉しいことはありませんでした。
 
 また、読者の皆様から頂戴したメールの中には、「知的な刺激を受け勉強する気になった」、「学者ではない方でも有能な方がいることがわかった」、「勉強会でのテキストに人形町サロンに掲載されていた論文を使用した」というものもありました。このように、人形町サロンが果たしてきた役割は決して小さなものではなかったのです。
 
 休刊が決まった日、私はいままで掲載してきたコンテンツを一通り眺めてみました。さすがに素人が運営しているだけのことはあります。誤字脱字、言い回しの不備を見過ごしたままになっている点や、レイアウトの甘さなどがやたらと目につきました。
 
 「この際直そうか?」とも考えました。しかし思いとどまりました。私も黒岩氏も編集に関しては素人です。素人の仕事には疵が付き物です。ですが、これはこれで味があるのではと思うようになりました。これも素人ならではの独りよがりでしょうか(呵々!)

 それにしても、あっという間の三年間でした。たくさんの苦労を味わいましたが、とても楽しい日々でした。この三年間はまるであの晩の酔い、すなわち、しめ鯖を肴に人形町サロンの構想を語り合ったあの晩の酔いが醒めていないかのような心地でした。蓋し、快酔の三年間です。
 
 でき得ることならば、これからもずっと続けていきたいです。ですがそれは叶いません。
 
 最後にもう一言だけ言わせていただきます。人形町サロンは読者のための人形町サロンでありましたし、執筆者のための人形町サロンでもありました。しかし、それでもやはり私の人形町サロンでした。人形町サロンには私の青春が詰まっています。

 さぁ、お別れです。さようなら、私の人形町サロン。そして、ありがとう。

読者諸兄に友情を感じつつ


平成20年11月
人形町サロン編集長
チョンガー公爵

 
 
 
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